2015年2月2日撮影
◆別名:
阿古屋城 ・ 阿久居城
◆所在:
阿久比町卯坂栗之木谷
◆交通:
名鉄河和線と並行して走る県道55号線を通り、坂部駅の南200m程の箇所に、阿久比町立図書館の看板があるので、それに従い西に入る。図書館の南側が城跡となっている。
◆歴史:
菅原道真の孫である菅原雅規が城主であった城で、坂部城から北へ2キロ弱に位置する北原天満宮(英比屋敷)内にある石碑にも記されている。
室町戦国時代には、尾張守護の斯波氏に仕える国人で、雅規(幼名は久松麿)の子孫にあたる久松氏の本拠地となり、大野城の佐治氏と争っていたが、松平広忠(徳川家康の父)の仲介で佐治氏と婚姻関係を結び和解した。
桶狭間以降当主の久松俊勝は、徳川家康の生母である於大の方と再嫁した関係で家康に仕え、上之郷城の攻略等に尽力し同地を得る事となった。家康と血縁関係の無い庶子の信俊を織田領である坂部城に残し、於大の方との間に産まれた康元と共に上之郷城に移った。
信長に仕えた信俊は佐久間信盛の配下として石山本願寺攻めに出陣したが、信盛の讒言により謀反の疑いをかけられ自害。坂部城は信盛に攻め落とされ炎上した。
◆現在:
本丸を中心とした城跡の一部は城山公園として残っているが、二の丸や郭にあたる部分は阿久比図書館や宅地などになっている。知多半島は観音信仰が盛んで、坂部城跡も三十三観音参りをすることができるようになっている。
本丸跡
手前は綿花の畑になっており、於大の方が植えた事が始まりとされる。
城の入り口にある城跡碑。
左に見える道を登ると本郭へと出る。