天神前（てんじんまえ）砦

2016年11月29日撮影

◆別名：

◆所在：

武豊町天神前

◆交通：

◆歴史：

長尾城の出城の一つである。

長尾地区には長尾七宮と呼ばれる社が存在し、それぞれが長尾城の出城としての役割を持っていたと言われ、天神前社は長尾城から北西に1km程の地にあり、街道沿いを見張る場所に位置していたと思われる。

天文12年（1543年）緒川城の水野信元は、織田信秀と盟約を結び後顧の憂いをなくすと、知多半島制圧を目指し、坂部城主の久松俊勝に於大の方（徳川家康の生母で、松平広忠から離縁されていた）を嫁がせて婚姻関係を結び、宮津城、成岩城などを攻略し、長尾城へと軍を進めた。

長尾城主岩田安広は今川義元へ援軍を求めるが、水野勢の勢いに抵抗できず、開城降伏をしている。天神前砦もこの時に攻め落とされ、元の神社へと戻されたと思われる。

◆現在：

明治時代に長尾七社は一旦武雄神社へ合祀されているが、その後、地元の要望で、元の地へと戻されている。

現存する天神社は、廻りより多少小高い地にあるが、当時の遺構ではないと思われる。